【激レア】男性歯科衛生士の割合にみる将来性とは⁉【まとめ】

    こんな人におすすめ
    • 歯科技工士をしていてWライセンスに興味がある
    • ちゃんとした国家資格を持って歯科医療の仕事がしたい
    • 歯医者にはなれないが、歯科技工士になるのは絶対に嫌‼

    男性の方で。

    歯科医療関係で働きたいけど、歯医者にはなれない。

    でも歯科技工士になるのはみんなから止めとけと言われる、このようなことで悩んでいる方はいませんか?

    本気で歯科医療に携わりたいのなら、男性でも歯科衛生士になるといった方法があります。

    男で歯科衛生士⁉と驚かれるかもしれませんが、年々、男性でも歯科衛生士を目指す方は増えてきています。

    出典:グッピー

    ただ、詳しいことは後述しますが、歯科衛生士全体から見た男性の割合は、非常に少ない現状にあります。

    女性ばかりで気まずいこともあるかとは思いますが、逆に男性が少ないからこそ、これからの歯科医療業界にとって重宝される存在であるとも言えます。

    興味のある方はどうぞ最後までご覧ください。

    それではさっそく見ていきましょう‼

    目次

    男性歯科衛生士の歴史について

    割合を語る前にみなさんにはぜひ、男性の歯科衛生士がいつから存在するようになったのかなど、今までの経緯について知ってほしいと思います。

    日本で初めて男性の歯科衛生士が誕生したのは、2012年のことだそうです。

    元々、「歯科衛生士法 第二条」冒頭には以下の表記がなされていました。

    この法律において「歯科衛生士」とは、厚生労働大臣の免許を受けて、歯科医師(歯科医業をなすことのできる医師を含む。以下同じ。)の指導の下に、歯牙及び口くうの疾患の予防処置として次に掲げる行為を行うことを業とする者をいう。

    歯科衛生士法より

    こちらが昭和30年の歯科衛生士法改正時に、以下の表記へと変わっているのです。

    歯科衛生士は、その業務の性質上現在女子のみであるが、今回の改正により、歯科診療の補助の業務も行うことができることになつたので、保健婦、助産婦及び看護婦と同様に歯科衛生士の免許は女子に与えることを建前としたものであること。なお、男子については保健婦助産婦看護婦法における場合と同様に歯科衛生士法附則第二項に準用規定を設けるとともに、歯科衛生士法施行令及び規則に所要の整理を加えたものであること。

    歯科衛生士法の一部を改正する法律の施行より

    要は、男性であっても歯科衛生士になれますよ、ということになります。

    そうはいっても、歯科衛生士=女性というイメージが強く、男性にとって歯科衛生士になることは、かなり勇気が必要とされる状況にあることは間違いありません。

    男性歯科衛生士の割合と将来性

    先にも述べましたが、男性の歯科衛生士は女性に比べ、まだまだ人数が少なく、受け入れてくれる学校も少ないのは事実です。

    しかし、徐々に男性をも受け入れようとする学校が増えていることからも、きっと明るい未来が待っていることでしょう。

    元歯科技工士の立場からすると、本当に羨ましい限りです。

    歯科衛生士の男女比ってどれくらいなの?

    現在までに確認できている最新のデータとして、厚生労働省から報告されている「平成28年度衛生行政報告例」というものがあります。

    これによると歯科衛生士の男女比は、

    • 男性歯科衛生士:77人
    • 女性歯科衛生士:123754人

    という結果であることが分かりました。

    更にこれをパーセンテージで表すならば、

    77 ÷ 123831 × 100 = 0.06%

    歯科衛生士1万人につき、6人の割合ということです。

    もしどこかの歯科医院で出会うことができたとしても、歯科医師だと勘違いし、気付かないかもしれません。

    一度はお会いしてみたいものです。

    男性歯科衛生士の年齢分布

    次に、年齢分布を見てみましょう。

    出典:「平成28年度衛生行政報告例」より

    グラフから、男性歯科衛生士の約6割を20〜30代が占めていることが分かります。

    なかでも60歳以上で、男性の歯科衛生士さんがいることには驚きました。

    年齢分布内訳
    • 25歳未満 8人 
    • 25~29歳 16人
    • 30~34歳 15人
    • 35~39歳 10人 
    • 40~44歳 7人
    • 45~49歳 6人
    • 50~54歳 7人
    • 55~59歳 3人
    • 60~64歳 3人
    • 65歳以上 2人

    歯科医師であっても、歯科技工士の観点を学ぶために、あえて技工士免許を取得される方がいます。

    これと同じように、もしかすると歯科衛生士の免許は取得したものの、従事はしていないのかもしれませんね。

    男性歯科衛生士の勤務先

    次に、男性歯科衛生士の勤務先について紹介します。

    出典:「平成28年度衛生行政報告例」より

    勤務先内訳
    • 診 療 所 57人
    • 病院 15人
    • 保健所 1人
    • 市町村 1人
    • 歯科衛生士学校又は養成所 1人
    • その他 2人

    約8割の方が歯科医院へ、約2割の方は病院へ勤務していることが分かりました。

    僕が歯科技工専門学校を卒業する頃、就活を始めたときの話。

    担任の先生に「就職先は技工所よりも、病院に就職したいです」と言ったことがあります。

    理由としてはイメージがいいことと、将来的に安定していそうだからです。

    しかし、病院への勤務は歯科技工士免許を持っていたとしても、「大学を卒業している必要がある」と言われたため、あえなく断念しました。

    もしかするとこの辺りの条件としては、歯科衛生士であっても同じことかもしれません。

    ただ、男性の歯科衛生士だからといって、就職先が決まらないといったことはなさそうです。

    男性歯科衛生士の将来性(メリット・デメリット)

    歯科衛生士の求人票をいくつか確認してみても、「男性の歯科衛生士はお断り・女性限定での募集」なんてことを、書いてあるところはありません。

    もし懸念されることがあるとするなら、募集先での人間関係など、職場になじめるかどうかといった点でしょうか。

    ちなみに、女性の歯科衛生士さんたちの離職・転職の理由は以下の通りとなっています。

    「女性歯科衛生士の離職・転職理由」以下順位順

    1. 結婚:29.3%
    2. 経営者との人間関係:29.0%
    3. 出産・育児:28.7%
    4. 給与・待遇の面:22.3%
    5. 仕事内容:22.0%
    6. 勤務形態・勤務時間:19.5%
    7. 仕事内容のレベルアップのため:15.9%

    日本歯科衛生士会「歯科衛生士の勤務実態調査 報告書(令和2年度)より

    これが男性歯科衛生士の場合、退職理由の1位が「結婚」ではなく、「経営者との人間関係」が繰り上がって1位となることが予測されます。

    この辺りを、歯科衛生士として男性であることの「メリット・デメリット」に当てはめて考えてみたいと思います。

    男性歯科衛生士のメリット
    • 結婚・出産での退職をすることがない
    • 機材・薬剤などの重いものを運ぶ、力仕事に役立つ
    • 女性を苦手とする患者さんにとっては救いとなる
    男性歯科衛生士のメリット

    関連記事にもあるように、意外と歯科衛生士さんの離職・転職率は高めです。

    しかし、その内容としては結婚や出産といった、女性ならではの理由にあるため、仕方のないことでもあります。

    その点、男性であれば逆に結婚をした場合など、一家の主としてしっかりと働かなくてはならないため、離職・転職理由の大半を占めるものには当てはまりません。

    まだ歴史も浅く、人数も少ないためか、男性歯科衛生士の離職・転職率のデータは見受けられませんが、男性であることのメリットとしては、従来の離職理由などには強いとみていいと思います。

    では次にデメリットを見ていきましょう。

    男性歯科衛生士のデメリット
    • 女性が多いため、人間関係を築くのが難しい
    • 男性に担当してもらうことに抵抗のある患者さんもいる
    • 収入がそこまで高くない

    やはり現場での環境としては、同じ歯科衛生士であっても、ほとんどが女性であると考えられます。

    その中には、歯科衛生士の天敵「お局様」もいらっしゃるかもしれません。

    学生時代に慣れているとはいえ、働くとなればまた話は変わってきます。

    上手に切り抜けられるよう、努力しましょう。

    次に、患者さんが女性である場合。

    歯の治療をすることは仕方のないことだとしても、「歯石除去」などのクリーニングを男性にしてもらうことを嫌がる患者さんがいるようです。

    普段みせることのない口腔内のことですから、デリケートな問題でもあります。

    したがって、状況によっては対応が必要な場合もあるでしょう。

    最後、収入に関してはあまり言いたくないのですが、歯科衛生士さんの平均年収は、厚生労働省からのデータにある令和2年賃金構造基本統計調査によると、約350万円ほどとなっています。

    おそらく男性であっても同じくらいの給与になることかと思います。

    ここから更に給料アップを狙うのなら、現場にて何年か勤めたのち「認定歯科衛生士の資格」を取得し、院長に交渉をするといった手をおすすめします。

    まとめ

    • 歯科衛生士の男女比は、男77人:女123754人
    • 歯科衛生士全体での男性の割合は、男性歯科衛生士の約6割が20〜30代
    • 勤務先は約8割の方が歯科医院へ、約2割の方は病院
    • 女性とは違ったメリットからも、必ず需要はある
    • 年収はあまり高くないが、歯科技工士よりは断然マシ

    いまだ圧倒的に女性の方が多い歯科衛生士事情でしたが、男性歯科衛生士が活躍する未来はくると思います。

    歯科技工士になるよりいいと書いたのは、おそらく収入に関しては少しだけ高い又は、変わらないでしょう。

    しかし歯科技工士のように、夜中まで働くことが当たり前のような環境ではないことが利点としてあげられます。

    更には国家資格を取得した後にも、「認定歯科衛生士」という新たな資格取得にも挑戦することができます。

    これにより、給与アップに関しては院長との話合いで決まることですが、あなただけの独自性を高めることで、より希少性があがることでしょう。

    悩んでいる方の参考になれば幸いです。

    では、また。

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