- 歯科衛生士が持ってるといい資格を知りたい
- 認定歯科衛生士の種類や取り方について知りたい
- 歯科衛生士として自信を持ちたい
今回は、歯科衛生士が持ってるといい資格として、「認定歯科衛生士の資格取得方法とその種類」についてまとめました。
歯科衛生士として働きながらも、なんだかいまいち自分に自信を持てない、だから今よりもっとレベルアップして自信をつけたい!
このように悩んでいる方はいませんか?
誰でもできる仕事を当たり前のようにこなす、ただこれだけでは先輩に追いつくことはできず、同期や後輩にもどんどん追い越されてしまいますよね。
しかしそんな不安を払拭できる方法があります。
ただ歯科衛生士として働くのではなく、認定歯科衛生士の資格を取ることで、ワンランク上の立場にのし上がることが出来ます。
でも認定歯科衛生士になんてどうしたらなれるのか分からないという方は、この記事を読むことによって、認定歯科衛生士の資格取得方法とその種類を理解でき、自分にとってどの資格が向いているのか、また今後どうしていきたいのかを知ることが出来ます。
結論から言うと、自分に自信を持つためには他人とは違った分野でのスペシャリストになればよいのです。
この分野に関してはあなたしか頼れないとなれば、こっちのもの。
ただの歯科衛生士から「認定歯科衛生士」へと成長したあなたを、きっと周りの人も認めてくれることでしょう。
それでは認定歯科衛生士の資格とは、いったいどんな内容のものがあるのか、さっそく見ていきましょう‼
認定歯科衛生士の資格取得方法とその種類
そもそも認定歯科衛生士って何?
認定歯科衛生士について初めて聞くという方に向けて、少し説明させていただきます。
認定歯科衛生士とは、特定する専門分野において高度な業務実践の知識・技能を有すると認められた歯科衛生士です。
出典:公益社団法人歯科衛生士会
- 歯科衛生士としての自信がつく
- 収入がアップすることもある
- 転職をする際のアピールポイントとなる
※収入がアップすることもあるとしているのは、働く先の歯科医院との話合いにて決まることのため、必ずしも認定歯科衛生士になったからといって収入が上がるということではありません。
認定歯科衛生士の資格取得方法と種類
日本臨床歯周病学会 認定歯科衛生士
歯周病への対応を的確かつ効率的に実施し、長期間にわたり国民の健康管理に貢献する歯科衛生士の育成のために発足された認定資格です。
この資格を取ることで、歯周病の治療に携わるスペシャリストになることができます。
数ある認定資格の中でも、最も難易度が高いと言われているそうです。
【ホームページ】
【応募資格】
- 歯科衛生士免許を有すること
- 通算3年以上歯周治療に携わった方、もしくはこれと同等以上の経験を有すると認められた方
- 申請時に継続して2年以上の学会会員歴があること
- 年次大会もしくは支部教育研修会への参加が3年間で2回以上あること
- 認定歯科衛生士申請時に教育研修単位を30単位以上取得していること
- 歯周病患者5症例提示、1症例に関する口頭試問を実施
【口頭試問について】
口頭試問症例発表サンプル »
口頭試問を受ける方への注意事項及びチェックシート »
様式6・様式7における提出書類注意事項及びチェックシート »
【資格更新について】
- 5年毎に更新をする必要があります。
日本口腔インプラント学会 インプラント専門歯科衛生士
歯科衛生士の口腔インプラントに対する専門知識と技術を向上させること、国民の口腔保健の増進を目指すことを目的に、2007年に設立された専門資格です。
この資格を取ることで、インプラント治療に対しての、知識や経験がある歯科衛生士のスペシャリストになることができます。
【ホームページ】
【応募資格】
- 歯科衛生士免許を有すること
- 2年以上「日本口腔インプラント学会」の正会員である
- 3年以上、インプラント治療に携わっていること
- 3例以上のインプラント治療介助や治療後のメンテナンス経験
- 学術大会及び支部学術大会へ、各1回以上の参加
- インプラント専門歯科衛生士講座を2回以上受講している
- 口腔インプラント指導医もしくは専門医1名の推薦がある
【資格更新について】
- 5年毎に更新をする必要があります。
日本歯科衛生会 認定歯科衛生士
認定分野として、A・B・Cの3種類に分かれています。
この資格を取ることで、特定する専門分野において高度な業務実践の知識・技能を有すると認められた歯科衛生士になることができます。
【ホームページ】
【認定分野A】
- 生活習慣病予防
- 摂食嚥下リハビリテーション
- 在宅療養指導・口腔機能管理
- 糖尿病予防指導
- 医科歯科連携・口腔機能管理
- 歯科医療安全管理
【応募資格】
- 各科目で用意されているコースから2コース(30単位以上)修得していること
- 歯科衛生士の経験が3年以上(内、各認定分野の実務経験1年以上)あること
- 歯科衛生士教育における実務経験は、専任教員として認定分野に関する学生教育を1年以上行っていること
【認定分野B】
- 障碍者歯科
- 老年歯科
- 地域歯科保健
- 口腔保健管理
- う蝕予防管理
歯科医療の特定の専門分野において高度な知識・技術を必要とする分野であり、関連する専門学会等との連携により特定する分野です。
審査機関が審査・推薦した歯科衛生士を、本会(認定機関)が上記の分野で認定をするとのこと。
【認定分野C】
研修指導者・臨床実地指導者等講習会を修了し、日本歯科衛生士会の認定歯科衛生士制度における認定分野Aまたは認定分野Bのうち1分野以上の認定証を有する方が対象になります。
【応募資格】
下記1〜4のいずれかに該当し、原則として、都道府県歯科衛生士会長または所属長等の推薦のある方。
- 都道府県歯科衛生士会等において研修事業の企画運営を担当している。
- 歯科衛生士学校養成所の専任教員、実習指導員
- 臨床実習施設の指導教員(歯科診療所、病院等)
- 上記のほか、臨地実習施設等において実習生の指導を行っている。
日本審美歯科学会 認定歯科衛生士
歯科審美学の専門的知識および臨床技能、経験をもつことによって、歯科審美医療の高度な水準の維持と向上を図り、国民の保健福祉に貢献することを目的に制定された、歯科衛生士の認定制度です。
この資格を取ることで、審美歯科の知識と技能に特化した歯科衛生士になることができます。
【ホームページ】
【応募資格】
- 歯科衛生士の免許を有すること
- 認定士申請時において3年以上の会員歴を有すること
- 学会の学術大会やセミナー、シンポジウム、認定士講習会に2回以上出席していること
- 歯科審美に関連する領域の学会が認める学術集会または関連学会誌、刊行物において発表していること
【資格更新について】
- 5年毎に更新をする必要があります。
日本歯科審美学会 ホワイトニングコーディネーター
ホワイトニングの基本的知識を習得し、適切な情報の普及とアドバイスのできる人材の養成を目的に発足した認定資格です。
この資格を取ることで、ホワイトニングを中心とした歯科審美に関する基本的知識と技術や心得に特化した歯科衛生士になることができます。
【ホームページ】
【応募資格】
- 歯科衛生士の免許を有すること
- 日本歯科審美学会員であること
- コーディネーター認定講習会を受講し合格する
【資格更新について】
- 3年毎に更新をする必要があります。
日本小児歯科学会 認定歯科衛生士
日本小児歯科学会が、2007 年より認定歯科衛生士制度をスタートさせたもの。
歯科衛生士の小児歯科についての技術や知識にあることを、日本小児歯科学会(歯科衛生士委員会)が審査し、一定のレベルにあることを学会として認定するものでもあります。
この資格を取ることで、小児歯科の技術や知識に特化した歯科衛生士になることができます。
【ホームページ】
【応募資格】
- 歯科衛生士の資格を有すること
- 5年以上の小児歯科学に関する研修と臨床経験又は、同等以上の経験があること
- 1年以上の小児歯科学会員である
- 研修単位30単位以上を有すること
【資格更新について】
- 5年毎に更新をする必要があります。
日本成人矯正歯科学会 認定矯正歯科衛生士
日本成人矯正歯科学会が、矯正歯科臨床における歯科衛生士の専門的知識と技術や経験が備わった歯科衛生士を認定するために制定したものです。
取れる資格には2級と1級に分かれているので、まずは2級からの取得を頑張りましょう。
この資格を取ることで、矯正歯科の技術や知識に特化した歯科衛生士になることができます。
【ホームページ】
【2級応募資格】
- 日本成人矯正歯科学会の認める、矯正歯科専門機関又は大学院矯正歯科などで矯正歯科臨床常勤3年以上継続して勤続していた人
【1級応募資格】
- 認定歯科衛生士2級の更新をしていること
- 日本成人矯正歯科学会の学術集会などで学術発表をしている
- 上記2つを満たしたうえ、矯正歯科認定医・指導医・専門医の元で常勤3年以上の矯正歯科臨床経験、又は同等の臨床経験があること
【資格更新について】
- 5年毎に更新をする必要があります。
日本障害者歯科学会 認定歯科衛生士
歯科衛生士が障害者歯科医療に携わる際、口腔の知識とともに障害の基礎知識と障
害者に対する理解と認識が必要であるとのことから、日本障害者歯科学会が定めた認定資格です。
この資格を取ることで、障害者歯科医療の技術や知識に特化した歯科衛生士になることができます。
【ホームページ】
【応募資格】
- 障害者歯科の臨床主任もしくはこれと同等以上の経験を有すること
- 10年以上の日本障害者歯科学会会員歴又は、公益社団法人日本歯科衛生士会の会員歴5年以上を持っている
- 認定歯科衛生士取得後、5年以上本学会および日本歯科衛生士会の会員であり、この間に以下のいずれかの条件を満たす人
- ①本学会雑誌または障害者歯科関連雑誌に原著論文もしくは臨床経験論文の筆頭執筆者としての掲載実績を持つ
- ②本学会や日本歯科衛生学会、その他障害者歯科関連学会で2題以上の筆頭発表者の実績を持つ
- 最近1年間における30症例の報告をし,そのうち5症例の詳細報告をしている
- 申請料を添えて本学会認定歯科衛生士審査制度施行細則第14条に定めた申請書類を提出した
【資格更新について】
- 5年毎に更新をする必要があります。
指導歯科衛生士
日本臨床歯周病学会が、歯周病の予防と治療の為の専門的知識と技術を有する有能な臨床歯科衛生士を育成し、国民の健康管理・地域医療に貢献することを目指すために発足した制度です。
この資格を取ることで、歯科衛生士および認定歯科衛生士の教育、指導、育成を行うことができるようになります。
【ホームページ】
【応募資格】
- 本会認定歯科衛生士
- 通算8年以上歯周治療に携わった者およびこれと同等以上の経験を有すると認められた者
- 認定歯科衛生士認定後継続して5年以上の学会会員である者
- 年次大会・支部教育研修会への参加が3年間で3回以上である者
- 本会指導医もしくは本会会員の歯周病専門医による推薦書
- 教育研修単位が50単位以上ある者
【資格更新について】
- 5年毎に更新をする必要があります。
日本ヘルスケア歯科学会 認定歯科衛生士
チーム医療では歯科衛生士が中心となって、患者担当制に必要な技術と能力を認定するものです。
この資格を取ることで、ヘルスケア型(発症前に病気をコントロールする歯科治療)の歯科診療においてのスペシャリストになることができます。
【ホームページ】
【応募資格】
- 日本ヘルスケア歯科学会員であること
- 検定コース・基礎コースに合格すること
日本顎咬合学会 認定歯科衛生士
顎咬合学分野に関する専門知識や技術を持ち、顎口腔系の健全な維持と増進を図る目的で制定された認定資格です。
この資格を取ることで、顎咬合学分野における歯科衛生士のスペシャリストになることができます。
【ホームページ】
【応募資格】
- 日本顎咬合学会に入会していること
- 2年以上の臨床経験がある
日本口腔衛生学会 認定歯科衛生士
本学会の認定歯科衛生士は「地域歯科保健」と「口腔保健管理」の2区分があり、申請時はどちらかの区分を選択することになります。
「地域歯科保健」
地域の人々のためのお口の健康づくりに取り組んでいる歯科衛生士を対象
「口腔保健管理」
全身疾患をお持ちの方のお口の健康を守る歯科衛生士を対象
【応募資格】
- 日本口腔衛生学会員歴が3年以上であること
- 「地域歯科保健」と「口腔保健管理」に関連する保健活動や臨床経験、研修、学会参加などで定める単位数以上を有すること
日本口腔感染症学会 院内感染予防対策認定歯科衛生士
院内感染予防対策認定歯科衛生士は、院内感染予防対策の知識と実践に優れた歯科衛生士の育成を目的としています。
この資格を取ることで、院内感染予防対策に対する歯科衛生士のスペシャリストになることができます。
【ホームページ】
【応募資格】
- 日本口腔感染症学会員であること
- 5年以上の歯科衛生士経験
- 過去5年間に日本口腔感染症学会総会ならびに日本口腔感染症学会主催の研修会やセミナーに3 回以上参加していること
- 感染予防対策、感染症、化学療法、薬物療法等に関して学会や研究会で発表、講演を行っていること。あるいは医学関連雑誌等に総説、論文等が掲載されたことがある
- 大学、歯科医師会、歯科衛生士会、歯科衛生士・歯科技工士・看護師等の養成機関、各種研修会・研究会等で、感染症関連の講義、講演を行ったことがある
【資格更新について】
- 5年毎に更新をする必要があります。
まとめ
- 一番難易度が高いとされているのは、日本臨床歯周病学会 認定歯科衛生士
- まずは取得したい認定資格を定めた学会の、会員になる必要がある
- 学会員になったからといって、すぐに受験できるわけではない
- 資格によって更新期間は異なるが、何年かに一度は更新しなければならない
- 応募資格のハードルが高いことから、転職の際などのアピールポイントとして有効
これほどまでに認定資格の種類があるとは、正直思ってもみませんでした💦
どの資格もなかなかすぐには取得することのできないものばかりのため、どれか一つに絞って、その認定資格のスペシャリストとしての道を選択することは、大いに意味のあることだと思います。
もし、今回紹介した中で興味のある認定資格があるのなら、迷わず挑戦してみてください。
あなたの行動一つで、人生が好転するきっかけにもなるのです。
では、また。