- 歯科技工士のボーナス額を知りたい
- 現在、歯科技工士をしていて、他の方との比較をしたい
- 将来、歯科技工士として働く予定のある人
今回は、「歯科技工士の方は、ボーナスをいくらもらっているのか」についてのアンケート結果をまとめました。
長時間労働・低賃金としても有名な歯科技工士業界ですが、ボーナスくらいは期待したいところですよね？
普段からかつかつの生活を余儀なくされていても、たまには自分へのご褒美としてお金を使いたいものです。
僕が歯科技工士をしていたときのボーナスは、夏20万・冬25万くらいだったかと思います。
年収は300万円ほどでした。
その後、歯科技工士として新たに転職した先では、ボーナスも残業手当も無しという超絶ブラックな会社へと転落することに・・
体力と精神の限界を迎え、歯科技工士自体を辞めて自動車業界へ転職した現在は、夏冬合わせて120～140万円ほど頂いています。
僕の経験からしても、歯科技工士をしている以上はボーナスがあるだけマシなのかもしれません・・
では、他の歯科技工士の方は一体どれくらいボーナスをもらっているのでしょうか？
実際に歯科技工士をされている、8人の方に聞いたアンケート結果をご覧ください。
歯科技工士のボーナスと使い道
勤続年数や経験値の違いからも、ボーナスや年収は違ってくるのでは？と思っているあなた。
歯科技工士に関しては元々の給料が低いため、そんなに幅はありません。
某大手ラボでさえ、毎週月曜日の全体朝礼では「年収500万円を目標にしよう」と、全員で合唱しているくらいなので。
ここで年収300万円をモデルとして、給与の内訳を簡単に計算してみたいと思います。
一般的な企業の場合、
総支給額 × 20~25% ＝ 控除額
この計算式を当てはめることになります。
つまり年収300万円の場合では、手取り額は225～240万円ほど。
ボーナスありの場合では、
- 月17万
- ボーナス約44万
- 手取り245万
- 年収300万
だいたいこんな感じです。
ほんとリアルな数字になりましたね（笑）
歯科技工士としてもまだマシだった頃の給与体系は、まさにこれくらいでした。
そのためボーナスをもらったとしても、貯金をすること以外にできる選択肢がないのです。
いまだ現役の歯科技工士さんは、どうしているのでしょうか？
車の修理費用に消えたボーナス（夏季10万円・冬季10万）
愛知県在住の、二十八歳の既婚者です。
現在は、嫁さんと子供と3人で暮らしています。
技工士歴は二年で、職場は車で約三十分のところにあります。
私が歯科技工士になった理由は、自分自身の歯が弱いことから、将来は歯科関係の職に就き、人の役に立ちたいと思うようになったからです。
給料は月給30万円で、年収は360万円、ボーナスは夏季10万円・冬季10万円です。
ボーナスの使い道は、車が壊れたので修理代として使用しました。
このような急を要することがあると、ボーナスのほとんどを使い込むことになるため、他のことに使う余裕はありません。
せめて現在の2倍くらいはボーナスとして支給していただけると、何か他のことで楽しめるのかもしれませんね。
ボーナス以外のお給料の使い道は、子供の将来を考えて貯金をしたり、あまり無駄遣いをしないように上手にやりくりしています。
半分以上は老後を見据えた貯金に（夏季35万円・冬季30万）
愛知県一宮市の片隅で、前任の歯科技工士さんから個人歯科医院の仕事を引き継ぎ、早数年の月日が流れました。
あと2ヶ月程で技工士になり6年目を迎えます。
まだまだ腕は未熟に近く、歯科技工士としての経験もお世辞でもまだまだ良いとは言えません。
しかしやりがいのある仕事なので、毎日頑張るつもりです。
月額の給料は、手取りで大体20万円〜23万円前後です。
年収は恥ずかしながら340万円程と、他の技工士の方と比べても少し低めです。
ボーナスは夏季35万円・冬季は30万円程に下がります。
私の場合、妻も子供も居なくて独り身生活なので、半分以上は老後を見据えた貯金に当てて、しっかりと貯めています。
そして毎月好きに使える自由な遊興費は、5〜6万円と自分の中で決めています。
趣味と言えば、ソロキャンプやロードバイクで一人ツーリングをして、県を跨いでツーリング旅行に出掛けたりと結構アウトドアを満喫しています。
そのため、使うお金としてはキャンプ用品集めや、ロードバイクに必要な物資を買う等の備品に費やしています。
将来は、キャンピングカーが欲しいと思っています。
旅行へ行った残りは貯金にまわす（夏季10万円・冬季20万円）
33歳、男性、技工士歴は14年目、神奈川県横浜市在住の kenと申します。
勤め先は横浜市にある技工所です。
技工所を転々としながら、入れ歯の製作を主としています。
現在の勤め先は4件目になります。
現在の給料は手取りで25万円程度です。
お給料には交通費として、定期券1ヶ月分が含まれています。
他に売り上げ手当もあり、一定の売り上げを達成すると3％～25％の手当てが上乗せされます。
年収は350万円程度です。
ボーナスは夏季と冬季2回あり、夏季が10万円、冬季が20万円でした。こちらも売り上げによって毎回変動します。
ボーナスの利用は、夏季については少なかったので、特に何かを買ったという事はありませんでした。
物価が上がってきたので、生活費の足しになったのではないかと思います。
冬季のボーナスは長野県まで行き、2泊3日のスノーボード旅行に使いました。
余った分は貯金です。
旅行へ行ったり、彼女との生活費に（夏季45万円・冬季45万円）
私は現在31歳で、技工士歴は6年ほどで関西に在住しています。
元々細かい作業が好きだった私は、学生の頃からプラモデルなどを作ったりすることが好きでした。
その手先の器用さを活かし、親に勧められて歯科技工士の道を目指したのは、母親が歯科衛生士という仕事を務めていたからだったと思います。
現在の給料は小さなクリニックで勤めてるので手取りは22万円ほど。
年収は350万円ほどになります。
ボーナスは夏と冬に2ヶ月分の45万円程2回に渡って支給されます。
夏と冬で料金がボーナス金額が同じ金額であるため、貯金をしたり、旅行の費用として使っています。
また彼女がいますので、彼女と旅行へ行ったり、同棲しているので部屋を実らせるなど、グレードを上げることにも費やしています。
この他には、家電を買い足したりもします。
本当はもっと海外に出かけて遊びたいのですが、コロナの状況下でどうしてもそれができず、自宅の暮らしをレベルアップさせるためにお金を使う事になってしまいます。
計画的に旅費を設定しておき、彼女と旅行へ行く（夏季30万円・冬季30万円）
35歳男性、住まいは大阪です。
２９歳の時に資格をとり、３０歳から働くようになったので、技工士歴は5年目となります。
現在は知り合いのクリニックに勤めています。
手取り額は月に25万円ほどで、年収は約450万円前後です。
ボーナスは全体で約60万円ほどとなっています。
ボーナスの使い道は、現在お付き合いをさせていただいている女性との旅行です。
その都度に旅費は50000円ほどで楽しむようにしています。
自分は趣味という趣味などがあまりなく、しいて言えば貯金とランニング、お酒が趣味です。
しかし、どの趣味も月の給料の範囲内でおさまっているので、実質、自分が使用しているボーナスは彼女と行く旅行のみとなっています。
この御時世であるので、何がおこるのかわからないため、しっかりと蓄えたいと思います。
基本は貯蓄、その預貯金で積立NISAを始めたい（夏季25万円・冬季25万円）
私は茨城県に住む、32歳パート職員です。
歯科技工士を10年弱継続しています。
結婚を機に常勤から非常勤になりましたが、仕事は続けていますし、専門職なのでとてもやりがいを感じています。
今後も歯科技工士の仕事は続けたいと思っています。
常勤の時の年収は、400万円くらいでした。
現在は非常勤ですが、年収150万円くらいです。
ボーナスは、常勤の時は夏と冬をあわせて５０万円くらいもらっていました。
今は非常勤ですが、夏と冬それぞれ3万円ほどボーナス支給があり、有難いと思います。
常勤の時には夏休みの旅行資金として使っていましたが、現在では少なくなったため、とにかく貯金をするようにしています。
なるべくボーナスはいつもの使うお金ではなく、非常用としてとっておくよう心掛けています。
旦那がいるので、わたしはほぼ貯蓄専門で、給料や少ないながらのボーナスは貯蓄に回せるよう、努力しています。
最近は積立ニーサに興味があり、預貯金がたまったらNISAをやるつもりです。
投資の勉強をして、個別株の購入をしている（夏季20万円・冬季20万円）
北海道在住、現在38歳、女性、歯科技工士歴15年になります。
勤務先は歯科技工所ではなく、総合病院の中の歯科で院内歯科技工士として働いています。
歯科技工所の勤務経験もありますが、総合病院は福利厚生がしっかりしているため、年収は低いですが不満はありません。
現在の年収は240万円、手取り年収は160万円です。
ボーナスは夏季・冬季支給され、それぞれ1か月分（手取りで15万円程）です。
最近はこの先貯蓄だけでお金が増えていく時代ではないと思うので、投資の勉強を始めました。
無駄遣いはなるべくせずに、株式投資の方にお金を使っています。
積み立てNISAで投資信託を毎月買い、ボーナスでは個別株を買っています。
年収が低いので将来不安に思う部分もありますが、現在の職場は勤務時間もしっかりしていて定時に帰れますし、仕事量も技工所に比べると格段に少ないのでとても満足しています。
低年収なため入金力は低いですが、自分なりのスタイルでコツコツ投資して、少しでもお金を増やせたらなと思っています。
とにかく貯金!! （夏季20万円・冬季30万円）
40代半ばの都内在住です。技工士歴は10年ほどとなります。
もともと、大学も全く関係ない学部で勉強しており、就職もありふれた一般企業に勤めていましたが、何か手に職をつけたいと思い、歯科技工士の道で人生を再出発しました。
現在の給料は、だいたい年収400万ほどでしょうか。
ボーナスは夏季が20万ほど、冬季が30万ほどでした。
自分の場合は、途中からこの仕事をしており、経験年数が少ないのでこのくらいで仕方がないのかなと思っています。
お金は家族がいるので、子供の習い事のお金や家賃、食費などの生活費ですぐになくなってしまいます。
自分の趣味はテレビを見ることや散歩くらいしかないので、特にお金をつかうこともなく、なんとかやっていけています。
しかし今後は、歯科技工士の仕事もAIに代わってしまうという、うわさもありますので心配しています。
せっかく身に付けた技能を、将来は無駄にしてしまうかもしれないことはとてもつらいですが、仕方がないのでお金はなるべく貯金にまわすようにしています。
まとめ
- 紹介した8人の平均ボーナス支給額は「約51万円」
- ボーナスの使い道は、趣味・旅行・貯金・投資など
- 金額は少なくとも、皆さん上手にやりくりされている
ボーナスの使い道として、自分の欲しいものを買ったり旅行へ行くなどの、好きなことに使うのは当たり前だと思います。
しかし、将来を見据えての貯金や、株式投資を勉強して個別株を買うなどの工夫をされている方がいることには、正直に言って感動しました。
僕が歯科技工士をしていたときは、とにかく忙しくて投資の勉強をすることもなく、少ない給料をなんとか残すことで精いっぱいだったからです。
積立NISAや株式投資にお金を使うことが、必ずしも正しいとは言いませんが、ただ貯金をしているだけでは将来的に増やすことは難しいでしょう。
どうしてもお金を増やすためには、初めから元金は多い方が、後から増える金額も大きいのです。
やはり歯科技工士をしながら、お金を増やすということは難しい問題なのかもしれません。
それでも金額が少ないからといって投げやりになることなく、自分の目的に沿った使い方をされていることには安心しました。
決してお金が全てではありませんが、「お金の勉強をすること」は人生において非常に大切であると言っておきます。
なぜなら、労働時間や働き方に対する考え方や意識も変わってくるからです。
今さらではありますが、そんな長時間労働・低賃金の歯科技工士にどうして僕がなったのかを書いた記事がこちら↓にありますので、もしよろしければご覧になってください。
僕が歯科技工士として働いていたときの心の叫びはこちら↓
そんなヤバい職業ならみんな辞めるんじゃないの⁉と思った方はこちらの記事↓にて、歯科技工士の現状を知ることができます・・
