歯科技工士は地獄のはじまり⁉やばい理由と元経験者の後悔と本音

    こんな人におすすめ
    • これから歯科技工士を目指そうとしている人
    • まだ歯科技工士になりたての人
    • このまま歯科技工士を続けていいのか迷っている人
    • 大手ラボと小さなラボでの待遇の違いが知りたい人

    今回は、約10年ほど歯科技工士として勤めた元経験者の僕が、辞めた理由とその原因についてを本音で語りたいと思います。

    すでにやばい業界だと知られている歯科技工業界のため、今さら暴露するようなこともないのですが、約10年もの月日を経て歯科技工士を辞めた理由については、必ず役に立つことでしょう。

    特に僕は、大手歯科技工所と小さな歯科技工所の両方に就職をした経験があるので、その辺りの違いについても詳しくお伝えすることができます。(大手歯科技工所だからといって良かったわけではなかったなど)

    一体何が原因で歯科技工士を辞めたのか、その理由とは何なのか。

    これから歯科技工士を目指そうとしている人や、今現在、歯科技工士として将来を悩んでいる人の参考になれば幸いです。

    目次

    歯科技工士としての経緯

    ここで僕の歯科技工士時代の簡単な経緯を説明させてください。

    21歳から歯科技工士として大手歯科技工所に就職した後、28歳で小さな零細ラボへと転職。

    その後、32歳で精神と体力的に限界を迎えボロボロに・・・

    いつか独立をして立派な歯科技工士になるんだ‼

    といった夢破れて地元に戻り、一般企業へと再就職をしました。

    大手歯科技工所での現状

    安定した低賃金

    地元を離れ、関西の大手歯科技工所に就職をした際の初任給は手取りで15万円でした。

    当時まだ若かったことや、初めて就職をしたばかりということもあって、これだけあれば何とか生活していけると、給料が安いこと自体をあまり気にしないようにしていました。

    しかし、2年目、3年目と自分の立場が上がるにつれて、給料が上がるかといったらそうではなかったのです。

    リーダー職に就いた時でも、手取りで18万円でした。

    給料なんてそうそう上がるものではないと思われるかもしれませんが、手取り16~18万円といった給料が、退職をする28歳までずっと続いていました。

    ボーナスは年2回の支給があり、1回分の手取りは24万円

    その結果、大手歯科技工所に勤めていた時の年収は300万円弱にしかなりませんでした。

    これは、一般的に低所得者といわれる年収300万円以下に対してギリギリセーフといったラインになります。

    (参考:平均年収.jp

    独立防止策として同じ工程しかさせない

    独立支援をするなんていうものはあくまでも、表向きの話でしょう。

    大手歯科技工所では、一人の作業員が同じ工程の仕事のみを永遠と行います。

    例えば、入れ歯の研磨なら研磨作業のみといった具合いです。

    研磨担当になったら、人工歯の配列や埋没といった作業に関わることはないので、他の作業を覚えたくとも、なかなか担当を変えてもらうことはできません。

    結果、入れ歯を作る専門の歯科技工士となって独立をしようとしても、なかなか難しい状況にあると言えます。

    これは、一人に同じ作業ばかりをさせることで作業効率がいいことの他、将来的に自分の会社から独立をされて、ライバルとなる会社を作らないようにすることが目的です。

    週6勤務、サービス残業なんて当たり前

    休日は、毎週土日休みではありません。

    そして勤務時間は、8:30~17:15 までとなっていましたが、8時には皆出勤して作業開始としていました。

    就業時刻はだいたい、20~21時頃だったと思います。

    現在僕が働いている会社はいたって普通の工場ですが、残業に対しては全て手当が付くこともあり、これだけの働きをすれば平社員であっても、年収600万円近くは貰えるでしょう。

    高い独身率と離婚率

    僕自身もそうでしたが、低賃金・長時間労働では、将来に希望を見いだせることが出来ず、結婚どころではありませんでした。

    とにかく給料を上げるためにと、自分の腕を上げることに必死です。

    中には歯科技工士同士での結婚をされている人もいましたが、その後、ほとんどが離婚されていました。(一部不倫)

    このような状況にあっては、結婚してもうまくいかないのでしょう。

    僕は歯科技工士を辞めてから、婚活をして結婚するに至りましたが、まず婚活市場ではプロフィールに年収を書かないといけないことから、「年収300万円」なんて書いてある人はハッキリ言って女性から相手にされません。

    お金が全てではありませんが、誰しもわざわざ低所得の人を相手に選ぶ必要もなく、そのような状況の中では生活しにくいことが分かりきっています。

    一般的な平均年収にすら届かない経済力というのは、我慢を強いられることが多く、不自由であることがお互いのストレスとなり、ケンカの原因にもなるのです。(子供がいればなおさら)

    これらのことから、恋愛や婚活市場でも、歯科技工士の需要は難しいものがあると思います。

    小さい歯科技工所での現状

    すべての工程が自由にできる

    まず、小さいラボに転職した理由は、大手ラボではいつまでたっても出来なかった他工程を覚えて、自分の価値を高めるためといったことが理由です。

    転職した当初はこのことだけが自由となったこともあり、ただひたすらやりがいをもって仕事をすることが出来ました。

    年収は200万円に・・・

    転職をする際の条件として、家賃は支払って貰えるものの、給料は手取り10万円、ボーナス無し、退職金手当無しといった中でスタートしました。

    当時、このようなあり得ない状況でも自分の腕を上げ、将来歯科技工士として成功するためには仕方のないステップであったと思い込んでいたのです。

    そしてブラック企業にありがちな「やればやっただけ給料を上げてやる」といった言葉に騙されて、ひたすら馬車馬のように働くことになったのです。

    残業時間は月平均200時間越え

    仕事が多いことはそれだけ利益に繋がっている、そう信じていました。

    ところが、高い単価の仕事を取るために、その他の仕事をタダで請け負うことを当時の営業さんがしていたのです。

    その結果、捌ききれなくなった仕事で溢れかえってしまい、その日のうちに帰ることが出来ないといった日々が続きました。

    そのうえ、休日は日曜日だけのため、疲れ切ってしまい何もする気が起こりません。

    この頃から転職というよりも、歯科技工士としての職を辞めることを視野に考えるようになりました。

    会社にお金を貸すことに・・・

    このような状況の中、社員に支払う給料が厳しく、社長と営業さんの給料は据え置きとなっていたようでした。

    ここでの営業さんというのは、今思えば副社長のような立場にあったのだと思います。

    社員10人以下の小さな会社でしたので、社長、副社長といっても社会的にきちっと確立されたようなものではありません。

    以前、働いていた大手歯科技工所の先輩がやっているというだけのものです。

    そのような関係もあってか、僕にお金を貸して欲しいといった打診がありました。

    いくらかと聞くと、「300万」と言われました。

    多少の利子はつけて少しずつ返すからといったことに、情けないことになったと思いつつも、まだこの会社を潰したくはないという思いから、お金を貸すことにしました。(退職する際には、全額返してもらっています)

    利益が出ないことによる内輪もめ

    利益確保が難しい状況の中、単価の高い仕事をしていた先輩歯科技工士と、営業さんとの間でケンカが絶えなくなりました。

    その結果、次々と先輩方が退職をするといった負の連鎖が始まったのです。

    当然、残された僕たち後輩だけで何とか仕事をこなすにしても、限界があります。

    最終的には、土台だけを残された者達だけで作り、肝心のその上に作る単価の高い仕事からを外注に振るといった、外注からのマージンのみで生活をするという、訳の分からない会社となっていきました。

    歯科技工士を辞めることにした理由とその後

    朝の5時、6時に仕事が終わり、9時には出勤するといったカオスな状況で、もう歯科技工士を続けていても仕方がないと思い、とりあえず実家に戻って全てをリセットすることにしました。

    僕が32歳のときに、歯科技工士を辞めた理由は次のことからです。

    僕が歯科技工士を辞めた理由
    • そもそもの単価(技工料金)が安すぎる‼
    • 更に歯科技工所へと転職をしても待遇は変わらない
    • 35歳を目前にして他業種への転職もラストチャンス

    自分で選んだ道とはいえ、あまりにも悲惨な状況に精神的・体力的にも限界を迎えていましたので、一度冷静に考えた結果、賭けではありましたが将来的に長く続けられるような仕事を探すことにしました。

    歯科技工士という真面目そうなイメージと、手先の器用さを武器に。

    その結果、実家に帰りハローワークへ登録をしてから3社目にして、今の工場勤務が決まりました。

    全くの他業種のため、初めのうちは慣れるまでが大変でしたが、8年経った現在もまだ元気に働いています。

    歯科技工士を辞めたことで変わったことは、年収が大手歯科技工所時代の倍になり、休日が増えたことで婚活をして結婚もでき、マイホームを持ち、以前からやってみたかったこと(賃貸業など)もできるようになりました。

    このように人生が好転したことは、たまたま運が良かっただけのこともあるとは思いますが、ただ僕から一つ言えるのは、歯科技工士を続けてきたのなら、「35歳までに今後どうするのかを決断すること」をした方がいいと思います。

    今までに身につけてきた経験は、絶対に無駄にはなりません。

    しかし、その経験を活かすも殺すも自分次第だということです。

    ありきたりな言い方になってしまいましたが、事実、僕の周りの歯科技工士さんには、歳を取ってしまった結果(35歳以上)、やりたくなくても今さらどうしていいのかわからずに、渋々続けているという人も数多く存在します。

    もっと早くに違った選択肢を選んでいれば、彼らの人生も変わっていたのかもしれません。

    まとめ

    • 大手歯科技工所でも年収は300円弱だった
    • 経済力が低いことが原因か、独身率・離婚率ともに非常に高い‼
    • 35歳までには他業種への転職も視野に、進退を決断すること

    以上のことが約10年間、歯科技工士として働いた経験のある僕からの本音であり、アドバイスとなります。

    もちろん、後悔することばかりではありません。

    歯科技工士としてのモノ作りに携われたことについては、本当に楽しかったです。

    自分に合った仕事でもあったし、正直今の仕事よりも歯科技工をしているときの方が、やりがいもありました。

    しかしそれを続けられないだけの理由があったのです。

    最後に、この記事を見てくださった歯科技工に携わる方のお役に立てれば幸いに思います。

    では、また。

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